9月に日本経済新聞で、「スーパーウーマンにはなれない 緩い残業抑制、育児負担の偏りに悲鳴」という興味深い記事が載っており、識者6名の各コメントも盛り上がっていました。

「私は最前線に残るのを諦めただけ」と、出産前の花形の部署から出産後にはサポート職へと異動して仕事と育児を両立している女性について載っていたり…一般的に女性は「職場では男性並みに、家庭では専業主婦並みに」働き、二重の負担に苦しむと書かれていたり…「長時間労働を前提とする正社員制度の下で両立できるのは『スーパーウーマン』だけだ」という専門家の指摘もありました。

これらのことは10年前に既に経験済みなので、よく分かります。実際、頑張りすぎて心身ともに体調を崩し、離婚にも至りました。「夫はやりがいのある仕事や昇進も家庭も全て手に入れているのに、妻である私はやりがいのある仕事を諦めて家庭を守っていて不公平だ」と言う世の中のワーキングマザーの気持ちもよく分かります。

過去の経験を踏まえて、ワーキングマザーの皆さんに伝えたいことは、心身を壊すような生活は無理のしすぎなので何かを諦めましょう!ということです(健康な祖父母が近くに住んでいて、孫の体調不良の時には保育園に行けなくても祖父母が毎回預かって世話をしてくれる。母親が職場では男性並みに長時間労働をしていても、祖父母が母親の代わりに孫の朝晩の食事作り、保育園や学童保育の送迎、習い事の送迎、宿題のフォロー、国語の音読を聞く、連絡帳やお便りを漏れなくチェックする、風呂や寝かしつけを全てやってくれるというような恵まれた状況であれば、話は別ですが‥) 。

たった1人の母親が「職場では男性並みに働きながら、家庭でも専業主婦並みに働く」ということ自体が無謀な話です。心身を壊しても家庭を壊しても、日本の政府や会社が守ってくれるわけでも表彰してくれるわけでもありません。

私の場合、第一子の出産前には営業職に就いていましたが残業時間が長く、第一子の育児休業からの復帰後に事務職へと異動となり、営業職を諦めました。しばらくはその事務職を続けた後、第一子と第二子の子育てが少し落ち着いたところで半年間の海外インターンを経て英語力を高め、現在の専門的な事務職へとキャリアアップしました。すれ違いと争いの多かった前夫とは離婚し、再婚を経て、今では10年ぶりの子育てを楽しんでいます。10年前は仕事と子育ての両立が大変すぎ、楽しむ余裕さえありませんでした。10年を経て、ようやく今では子育てを楽しめるようになりました。

何か1つを諦めて現実を受け入れ、心の余裕が少し生まれると、それまでとは違う世界が見えてくるのか、自分に合う道が拓けてくるように思います。「既に頑張り過ぎていて、今の生活が心身ともにしんどい」‥そのような状況であれば、立ち止まって現状の生活を見直して、何かを諦めてみることも大切ではありませんか。自分の経験を隠さず周りの人に率直に話せば、周りの人から助けてもらえるチャンスに繋がります。自分のネガティブな感情にはそれなりに意味があるので、困難を無視しようとせず、むしろ自分から認めて対処しようとする能力が大事であるように思います。

婚活中の皆さんは、婚活だけは諦めずに続けていただきたいため、応援しております!